はいどうもこんばんわ、漬物さんですどうもどうも。
かねてから楽しみにしていたサイクルフェスタ丸森は、大した事故もなくつつがなく終了とのこと、私はとっても嬉しいです。いやね、サイクルイベントというと、どうしたってツール・ド・ラフランスだったり、今年から始まったツール・ド・さくらんぼだったりの山形勢が中心なんですよね。あとは、サイクルエイドジャパンとかツール・ド・三陸とか復興色の強いイベントが宮城を通過するってくらいなもんで、実は宮城県発の「レースじゃないサイクルイベント」って本当に少ないんですよ。秋のセンチュリーライドは震災の影響でなくなってしまったし、昔からやってらっしゃるのは秋のオータムライド(栗原)かブルベかってくらいじゃないでしょうかね。
それが突如、丸森町でイベントやるっていうじゃあありませんか。そりゃあもう私はうれしくてうれしくて、思わず担当の方に「これって情報拡散しちゃってもいいんですかね(わくわく」とメールを入れちゃうくらいの舞い上がりっぷり。拡散希望と言われてさらに倍、ですよ。
で。
参加してきてどうだったかっていうとですね…というのが今日のお話。結論から言うと、すごく楽しかったし、主催の方もローディということもあり、随所にわかってるねえ…と思わせる配慮もあって快適でした。丸森町自体の魅力も再発見できましたしね。
というわけで、参加体験記です。
サイクルフェスタ丸森のある週の月曜日から天気予報をチェックしまくっていたものの、どうやら雨が降りそうとのことですが、ベルエキップしびれ隊ブルベ班としては、雨が降ろうが台風がこようが DNS という選択肢はございません。カッパなどを積んだり、次週の BRM1012 宮城 300の予行演習も兼ねて装備を厳選します。
え、そのヘルメットについてるのはなんだって?10月といえばハロウィンでしょうがよ。せっかくのサイクル"フェスタ"ですもの、安全に支障のない範囲で楽しむのが参加者の心意気ってやつです。ちなみに某100円ショップで手に入れたものを加工しております。
装備としては、奥様はフロントバックとライトマウント。私はオルトリーブのサドルバックにライトマウント(ジェントス+Cateye)で長距離を走れるか、無理がないかを改めてチェックしようという意図です。
このね、サドルバッグにタイラップで中途半端に括り付けたかぼちゃさんがゆらゆら揺れて、幽霊?っぽい感じがでてて、私はとっても満足ですよHAHAHA。
ま、それはともかく。
当日は移動してる時から猫毛雨がしとしとと降り続くあいにくの天候。
丸森町は、以前も書いた通り斎利屋敷が有名な宮城県南部の街です。蔵もあり、刀剣もあり、歴史もありな小さな町ですが、町全体には一体感あふれる看板が設置されていますし、特産品もたくさんあります。たけのこでしょー、干し柿でしょー。
駐車場に着くとピンク色の圧力団体の皆様が続々と集結しているのが見て取れます。や、ボクもピンク色でしたが、下は黒にしましたよ。間違えられたら困ります。私はゆるふわ系ですから…。
自転車をセットアップして受付に行き、その途中でヘルメットについた異物をガン見されること数回、無事受付を済ませました。参加賞はサコッシュというかエコバッグというかなバッグと、新米!にポカリスエット、イカす手拭いにシール。参加費三千円でこんなにもらっちゃっていいのかしらという内容。
いただいたものを車に入れに戻り、改めてスタート地点をまじまじと見てみます。
アホがおる…いやいや、こういうのはね、中途半端にやるより思い切ってやっちゃったほうがいいんですよ。本当はマントとか魔女帽も考えたんですが、それはさすがに怒られるからやめなさいという教育的指導が入りましたので断念です。
なぜかピンク色が多いのですが、それもそのはず、主催者の方もピンクジャージを身にまとう方であるとのことなのです。そりゃあしびれ隊ジャージも集まりますよ。そんな中、かたくなにピンクを着るのを拒む方に遭遇。
宮城県が誇る自転車物欲王とガチな自転車乗りであるところの某Sさん。県北の自転車乗りの皆さんとも触れ合えるのはこういうイベントの何よりの楽しみでもあります。
アホな話をしていると開会式が遠くで始まり、若いお姉ちゃんたちの元気な姿を見るともなしに見ていると、あっという間にスタートの時間になりました。
こんな感じで5人一組のウェーブスタートとなります。あら、写真に写っているのはツール・ド・さくらんぼでお世話になったチーム老若男女のみなさんじゃありませんか。
で、我々もスタート。某Sさんと同じタイミングでスタートとか畏れ多すぎ。華麗なダンシングでぐいぐい進む姿にはシビれます。
何とか天気は回復し、曇り空の下を軽快に疾走します。道は思ったより悪くなく、無風であることも手伝ってててーっと進んでいくことができます。
浮かれポンチ2号さんは頭と車体にかぼちゃを付けての登場。こういうイベントだもの、長くゆっくり楽しまなくちゃ。沿道のレディたちから「あらーあの赤いの!かぼちゃつけてらってー」なんて言われながらルートを進んでいきます。応援してくれる方々もたくさんいらっしゃいました。
コースは土手あり橋ありの平地区間と、山だ峠だダウンヒルだという山岳区間がちょうどいい塩梅で組み込まれておりまして。ストイックなことに、コース上にコンビニや商店なんて皆無でございます。自動販売機にタムロするローディの姿が散見されました。私は逆に出力の方をしたくなってですね、大変な思いをしましたよアハハ。
沿道にはレディースあーんどジェントルメーンだった方や農家の皆さんが仕事の手を休めて応援してくれます。がんばってくださーいなんて声を聴きながら走れるというのはとても楽しいんですよ。無条件で応援してくれるなんてことは、社会人になるとあんまりないでしょ。
どうもー、などと調子よく手を振りながら走っていると、どう見ても反応してくれない集団が。機嫌でも悪いのかしらとよくよく見ると案山子の大集団。おお、これは何としたことだ…。
かかしまつりというのがあるらしいんですね。初めて知りました。この先にもこれでもかといわんばかりの力作が沿道を埋め尽くし、本物の人間が出てきたときに「や、これは実は案山子で、我々をたばかろうとしているに違いない」などと思ってしまったくらいですよ。
楽しくファンライドしているうちに平坦区間は終わりをつげ、お待たせしました、細い酷道でのヒルクライム大会と相成ります。
雨もひどくなっているうえに、普通に観光に来ていただいている車やトラックも頻繁に通るため、なかなかに緊張感のあるコースです。さすがに押し歩く人は見る限りはいませんでしたが、時折斜度8%程度の坂が現れ、我々の体力を地味に削ってくれるのです。
その峠を越えると謎のオブジェが目に入ります。えんぴつ…なの?先端は光るの?なんなんでしょうねえ…。
霧が雨に変わり、峠を越えてきたころにようやく宇多川湖へ到着。PC1 第一エイドです。
仮設のトイレが用意されており、それなりの列ができています。みんな我慢してたのね。でも、本当、しれっとトイレが用意されていたりするところがさすがだなあと思いますよ。
そして、エイドはこちら。
大根を薄く切って、ゆずをまいて甘酢で付けたお漬物。これがめちゃくちゃうまい!自家製ということでこれそのものは売ってはいないということです。漬けた方にレシピをいただきたいくらい感動的な味。一人で「あああ、これ美味いですねえ」とか言いながら10本くらいいただいちゃいました。
そして、きれいなお姉さまから手渡されるちび饅頭とバナナ、お水 or ポカリスエット。糖分も水分もばっちりです。気温が低いせいか、塩分がほしいとは思わなかったのですよね。そのあたりも考えられての補給食選定だったのかも。流石。
たっぷり休んでバカやって、改めて出発です。さー後半戦。
景色はこんな塩梅。山に囲まれ、阿武隈川の急流や大きな岩を見ながらまったりとサイクリング。森の空気、土の香り、水の音。山紫水明とはこういうことなんでしょうね、とため息をつきながらどんどこ進みますが、さ、寒いよママン。
大慌てで合羽を着こむとまもなく、第二エイドに到着。はちみつの試食、梨、きゅうりの漬物にぶどう液(ぶどうジュースのこと)、具がたっぷりのトン汁に栗ごはんおにぎり。いやはやそろそろ塩分がほしいと思ってたのよね。冷えた体も温まることでしょう。いっただきまーす!
食べるときくらいメット外せばいいのに…と周りを見渡すも、みんなメットつけたまま食事してるってのはこれ、いわゆる一つの自転車あるあるってやつなんですかね(苦笑
第二エイドは道の駅やしまやさん。以前筍カレーを食しに来たところです。サイクリスト応援を前面に押し出してくれており、フロアポンプはおいてあるわ竹製のバイクラックはあるわとなかなかに面白いですよ。ちなみに、店長さんは人間ですが、駅長さんは猫です。
ここまで来ると、あとは川沿いの平たん路をててーっといくともう終わり。
奥様はちょっと物足りなかった模様。え、距離じゃなくてエイドが足りなかったって?そんなことなかろうよ…と思っていたら、なんとゴール地点でも芋煮風の汁物とおにぎりがなんと二つも振る舞われるという豪華っぷり。
先ほどのトン汁とはまた全然違う味付け。こちらの方がこってり濃厚な感じです。おにぎりはゆかりと混ぜご飯の2種類ですが、混ぜご飯おにぎりがとにかく絶品。お米のつやつや感といい具材の甘さといい疲れた体にしみわたります。
なお、食事は建物内でとることができました。某ヒルクライム大会のようにざざぶりの雨の中、野外で喰えよwwwというのとは全く違う方向の対応で、ありがたくて涙が出ます。
そして抽選会。
イエス、大盛況。
サイクリストたちの人いきれで会場の温度は3度くらい上がってたんじゃないでしょうかね。地元企業が協賛してくれており、結構豪華なものがごろごろあたる抽選会だったようで。私たちはもちろん何も当たらず。それでもね、なんかこう、ドキドキを一緒に待つ連帯感みたいなものが感じられて、私はこの雰囲気が大好きです。
YO-TAさんも手作り感あふれる大会とおっしゃっていた通り、そこかしこに手作りならではの行き届きがありました。個人的にツボだったのがこのイラスト。いろんな豚のイラストを見てきましたがお椀に入って切なげに「トン・・・・」とつぶやいているシュールな豚はいまだかつて見たことがありません。や、うん、おいしくいただいたからね(合掌)。
抽選会が終わった後、スタッフの皆さんがお見送りをしてくれます。なんだかねー、ほんと、確かに小さい大会なのかもしれないけれど、すごい楽しませていただいたなーというのが正直なところ。ちょっとした心遣いがうれしいのだけど、気づかないといわゆる無難な大会という印象になるのかもしれません。ですが、第一回の大会で「無難」を漂わせることができるってすごいことですよ。引き合いに出しては失礼かもしれませんが、某ヒルクライム大会の第一回は不手際の連続だったらしいですしねえ。
ただまあ、強いて、強いて言えば、もっと町にお金を落とさせる仕組みを作ってもいいのかもなあと思いました。サイクリストなんて無駄にお金持ってる人たちが多いんだから、もっと物販ブースをスタート・ゴール地点に置くだけでも雰囲気も華やぐし、お金も落ちたのかなあと思います。なんていうかこう、参加費だけじゃなくて、それ以上にお礼がしたい、思い出の品を買っていきたいという気分にさせていただけた大会なので、その欲望を発散する場所を作っていただければサイコーです。
残念だったのは、雨に降られてしまったため、一番盛り上がるコースの特徴を示す写真が撮れなかったこと。あ、まてよ、これで伝わるかもしれないなあ。
ただいまコンパクトクランク…。クランク長も 170mm くらいがちょうどいいよねあはは。
つまりどういうことかっていうと、サイクルフェスタというぬるい名前の割にはかなりいやらしい(褒め言葉)山岳コースってことですよ。ええ、ええ、ボクみたいなヘタレがノーマルクランクとか手を出しちゃいけなかったんだ…というわけで、FC-6700 が余りました。 175mm クランク長のノーマルクランク、買う人はだれかおらんかね。走行距離は 100km 未満ですよ旦那(欲しい人は本当に言ってください。いなければヤフオクで適当に流します)。
というわけで、本当に楽しいイベントでした。雨であってもゆるゆるファンライドはやっぱり楽しいよねえと再認識できましたし。大会を通じてさほどの事故もなかったそうですが…これだけは言っておきたいなあと思います。
こういうサイクルイベントはあくまでも「イベント」であってレースでは決してありません。
我々もいい大人で、かつ、試行錯誤してようやく開催の運びとなった第一回の大会なんですから、雨のなかでアレしたりナニしたりするのはやめましょう。落車(発生したようですね?)や事故で大怪我でもしたら主催者はもちろん、町の方にだって迷惑がかかることはわかるはずですし、来年の開催だって危ぶまれます。
せっかく開催されたイベントを育たせる(という言い方は生意気ですが)のは、我々参加者の良識です。そこだけはわきまえていきましょう。
と、えらい生意気なことを言ってしまいましたが、楽しかったからこそ、来年も参加したいからこそ、ずっと続けてほしいからこそ苦言を呈しておきますよ。ライブはステージと観客で作るもんですよブラザー。
そんなわけで、丸森町が自転車のまちとしこれからも発展を遂げてくれることを祈念しつつ文を結びたいと思いますよ。開催してくれた丸森町のかた、応援してくれた沿道の方々、そしてスタッフの皆さんに敬意を表しつつ、今日はこれにて。あでゅー。
また遊びさいぐがんねー ノシ