こんにちわ、漬物樽の中の人です。漬物食べてますか?私は毎日食べてます。どーもどーも。
震災の被害はひどいものの、幸いにして嫁実家は津波が押し寄せませんでした。ということはつまり、ゴールデンウィークは田植をすることになるわけです。いわゆる仙台平野南部は壊滅的なダメージを受けているため、いつもよりも多い量の田植えをこなさなければならないのは、ある意味幸せですよ、ええ。
で、ゴールデンウィーク。長期休暇なんだからなにかそれっぽいことしたいよねえ、という話をしているうちに「嫁実家まで自転車で行こうかな?」という冗談とも本気ともつかない話が出てきたので調べてみることに。
南仙台駅を起点として涌谷のイオンまでのルートをぺぺーっと引いてみるとこんな感じ。
あらやだ、52kmくらいじゃないのさ。うまくすれば3時間で行ける計算になります。高低差はそれなりにありますが、ルート的には下りの方が多い感じ。問題は…震災の影響で通行止めになっていないかというところですね。
それも調べてみると、上記ルートが何とか行けそうと言うことが分かり、決行することと相成りました。
当日。
天気は薄曇り。場合によっては雨になるかもしれません。これはあきらめるべきかなあと逡巡したのですが、せっかくなのでチャレンジです。駅から4号線にでて、北上していきます。
この辺りはダイシャリンという、仙台市民なら何らかのカタチで知っている自転車屋さんがありまして。南仙台からだと中古車センター、若林店があります。何かあったらここに駆けこめば何とかなるかもしれません。あらやだ、SEEK R3 が安いじゃないの。
4号線から宮城の萩大通りに入ります。目印はコナカさん。
しばらく走ると、137号線にぶつかります。ここのミルキーウェイで嫁とおしゃべりしたり喧嘩したりしてましたなあ。
そのまま北上を続けます。仙塩街道にぶち当たるところが坂下交差点。
あっという間に 10km 走破。迷子部所属の私が道に迷うこともなくここまで来れるのは奇跡…いやいや、一応これでも地元民ですからね。これも iPhone のおかげですなあ…。
次はココイチを左に曲がればいいのね、なんて言いながらすいーっと前進。おお、自衛隊の仙台駐屯地じゃないの。この度は本当に、いろいろとお世話になりまして。こうやって自転車の旅ができるようになったのもみなさんのおかげですよ、と思いながら写真をぱちり。
…いやいやいやいやいや、あれ?自衛隊まで来るんだったっけ?ココイチを左に曲がるはずなのに…看板もなかったよ?どういうこと?と来た道をいそいそと戻り始めます。
あ、あった。この看板には気づかないわー…。
ああ、骨の髄まで迷子部なのね、と慨嘆しながら8号線を目指します。利府街道ってやつですね。
迷子にはなったものの、天候もなんとか持ちそう。順調に自転車をこいでいると事件が…。リア4段以上でフロントを3枚目に入れるとチェーンが外れてしまうというなんともはやな状況に。ぐぬぬ、チェーンガードを外したのが原因だよなあこれ…としょんぼり。
ちょっと疲れたかも…というわけで、18km走ったところで休憩です。田舎コンビニ筆頭、ヤマザキデイリーストアでございます。
気温は低めとはいえ、大仰なジャンパーを着る気候じゃなかったなあと脱いでみてびっくり。結構な汗染みが。ちょっとわかりにくいですが、黒丸で囲った部分です。結構汗っかきなんですよね…。
念のためにと持ってきた薄手のウィンドブレーカーに着替えてサッパリ。かいた汗の分だけ水分の補給をしなければ。疲れを取るにはクエン酸よね…後ミネラル的な…と考えた結果、エイドはこちらに決定。
種なし梅をかみしめながら出発進行!利府街道をさらに北上すると、美しい山桜…と、これは梨の花かな?流石は利府、梨の名産地。
軽い山越えをすると、そこはもう松島。今回の震災では松島の名所である小さな島々が防波堤の役割をしてくれたようで、そんなに被害はないとのお話。流石に観光客はいないだろうけれど、何かお腹に入れるものくらいはあるんじゃなかろうかと期待を胸に松島の街中へ向かいます。
松島町の看板が見えたってことは…海!海まで来たよ!震災後、海が見えて、良い意味で「おおおお!」と思えたのはこれが初めてです。
長い坂を制限速度内でシャーッとくだり、あっという間に松島海岸駅へ。
あれ、まだ JR は復活していないようです。振替バス輸送のアナウンスが流れてるその地面を見ると、
ボッコボコ。駅舎等にほぼダメージがなさそうなので油断していました。モロに海沿いなんだから、そりゃあいろいろ被害があるはずです。
とはいえ、観光目的らしい人たちも結構いて、活気にあふれているように見えます。どうなんだろう、復興ってどの程度出来たもんだろうと松島の町内をめぐりつつ北へ向かうことにしましたが…
あああ…。
まあ、うん、そりゃあ当たり前よね…としょんぼりしていたのだけれど美味しそうなにおいもする。む?と見渡すとハンバーガー持ってる子たちがいるじゃない。あ、そうだ!いつか絶対食べてやると思ってたアレがあるのか!?と一路目指すは松島さかな市場。
営 業 中 !イーヤッハー! 早速食しに行くぜと鼻息も荒く自転車を止め、カンカンカンと2階へ上り、
漬物 「かきバーガーください!」
店員 「あああ、終わっちゃったんですよー。」
漬物 「えええ…あ、メカカツバーガーの方は?」
店員 「ありますよー、ちょっと待ってくださいねー」
店員B 「ほいづもさっきおわったど?」
店員 「スミマセン…麺類ならあるんですけど。」
漬物 「あ、いえ、じゃあ、はい、結構です…。」
というわけで今回も食べれずじまい。それでも、町おこし的な意図で作られたバーガーがきちんと販売されていること、市場も再開していることに満足して松島をあとにします。
松島から北の道の状況は…うん、仙台市から離れれば離れるほど悪くなっていきますね。道路自体はしっかり補修がされていますが、歩道はもうぐっちゃぐちゃ。一応手はかけましたよ的な状況です。
極めつけはコレ。
がけ崩れか…とすさんだ気持ちでペダルを回している私の目に写ったのはこんな光景。
薄暗いのが残念ですが、花の香が匂うくらいの桜たち。河に沿って植えられているためか、気温がさほど上がらないためにゴールデンウィーク頃に満開になるんですよ。綺麗だなあ…と見惚れていると轢かれてしまうので、自転車を止めてしばしの休憩がてら、桜たちを堪能します。んむ。何事があろうとも春な忘れそといったところでしょうかね。
そのまま佐沼街道を北上すると、仙台平野が見えてきます。震災の影響で、仙台平野の田んぼの何割かは使用不能となってしまいました。ので、減反政策は今年度はお休み、ほぼすべての休耕田も田植えの対象になるってわけです。桜も桜で美しいのですが、一面田んぼという光景もなかなかのモノですよ。
そうこうしているうちに鹿島台へ到着。鹿島台と言えば、全国最大規模の互市、それから水害とわらじ村長でしょうかね。互市(たがいち)と言うのは、農閑期もしくはこれから忙しくなるぞと言う時期に開かれる市みたいなもんです。結構いろいろな物品が出てきて面白いんですよ。
鹿島台近辺で小雨が…と思っていたら、あっという間に本降りに。こりゃあイカンと言うことでミニストップへお邪魔。腹にモノを入れそびれたのでお腹が減ってしまいました。ワッフルポテトとビタミンCを補給です。
ふと気づけば残り10km程度。雨が小雨になるのを待ちつつ、嫁に連絡入れたり Twitter したりして時間をつぶしていると…お、まあ走れないこともないかなあという程度まで雨が落ち着きました。さて、行くかね相棒。
昭和の匂いがするラーメン屋を通り過ぎ、美里町に入ります。この近くにデリシャスファームという美味しいトマトを作っている農園があるのですが、雨のために華麗にスルー。お値段の高めですし…。
美里町といえば、私が愛してやまないのがこちらの花野果市場(はなやかいちば)。まずここで買い物しないということはないのですが…今回は雨だし自転車だしで泣く泣くスルー。ものすごく大きいセロリ1株が150円とか、たっぷりはいったラディッシュが100円とか、アイスプラントが1パック常時100円とか、立派な大根が78円とかですね、他にもいろいろとこう、幸せになれる商品がいっぱいなのです。
そういや、こちらの動画で袋が出演していたことがありましたっけね。
03:44 くらいにかぶせられる袋が花野果市場さんの袋なのです。どうでもいいですね…。
346号線を北上し、ようやく涌谷町へ。涌谷伊達氏の故郷、伊達騒動で有名な伊達安芸宗重さんの根城でございますよ。
ここまでくればもう、ゴールしたも同じようなものですよ。薔薇島を通って橋を渡って…
キタ!涌谷イオン!なぜか仙台よりも安い値段で食材その他もろもろが買えるスーパーセンターイオン!そこにシビレル憧れるゥ!!
…というわけで、なんとかパンクもなく、無事に目的地にたどり着くことができました。えーと、記録は…
詳しくはこちらを見てもらった方がいいかな。休憩込みで 03時間39分。長いようであっという間だった様な、楽しい時間でした。やればできるもんだねー。
この後はまた自転車で嫁実家まで移動したのですが、目的地に着くことができたという達成感のせいか、さほど疲れた感じもせずに無事到着することができました。明日から田植え…と言うのはひとまず忘れてビールで乾杯。
ありがとうプレスポさん。おかげさまで楽しいゴールデンウィークになりました。
梅雨を越せば、夏の暑さとの戦いにはなるものの自転車にとってはいい季節であることは間違いありません。別にクロスバイクやロードバイクである必要はありませんし、空腹や軽い疲労と言った、プライスレスな調味料をゲットするために敢えて、自転車で遠出するというのも楽しいもんでしたよ。次はどこに行こうかしら。
0 件のコメント:
コメントを投稿