ふっと時間が空いたので記憶を頼りに再現してみました。
「ソパ」はスペイン語でスープ、「デ」は接続詞、「アステカ」はメキシコ古代文明である、マヤ・アステカ文化をさしています。和訳すると「アステカ風スープ」。メキシコシティ中心部、メキシコ日本人学校とペドレガル地区の途中にある、ラーゴ?と呼ばれていた建物の中にメキシコ料理専門店があり、そこではじめて食べたのがこのスープ。漬物樽家は一発で惚れ込んでしまい、時間があけば家で作ったり、何か特別なことがあればこの店に来てスープやタコスを食したものです。
一度、その店でぬるいスープが出てきたことがあります。「カリエンテ ポルファボール(熱くしてください)」とお願いするとぐつぐつに煮えたぎった状態で店主自ら「ムイ カリエンテ!(めっちゃ熱いでぇ!)」とニコニコした顔で持ってきてくれました。そのスープの正式名称は「ソパ・デ・アステカ」なのですが、その件があっていらい、「クアトロ ソパ・デ・カリエンテス!(熱いスープ4丁ね!)」と従業員さんたちもノリノリで注文を確認してくれたのでした。
そんなわけで、私の「子供のころに食べたふるさとの味」はこのスープになります。トマト・たまねぎ・にんにく・チレ(メキシコの唐辛子)をベースとしたスープにアボガドとチーズ、チチャロンと呼ばれる豚の皮を揚げたものが入ってるあっつあつのスープ。
作り方は簡単シンプル、上述の材料をミキサーにかけ、水と塩とコンソメを入れてとろ火でゆっくり煮込むだけ。30分も煮込むころには、素材の味がなじんでくるのですが、これがまた、なんともいえないおいしさなんですよ。思わず味見しながらニヤニヤしてしまいます。そうそう、これこれ、この味よ…なんていいながら。
チチャロンは…日本ではたぶん入手不可能なんじゃないかしら。調べてみると、油で揚げた後のものは通販等で流通しているようですね。豚の皮を塩水で洗って天日で干したものなんですが、揚げてしまうと一気に賞味期限が短くなります。今回使用したのは油であげる前の状態のもの。たぶん10年くらい前に購入したものですが、乾燥食品なんで無問題です。油で揚げると面白いように膨らみます。豚の臭みはほとんどありませんよ。
これがスープを吸ってゼラチン状になるんです。さくさくぐにゅーと独特の食感と塩味がたまりません。
はぐはぐと食べながら、なんだかとっても懐かしくてしみじみとしてしまいました。たまにはこういう料理も良いなぁ。機会があればぜひ動画にしてみたいものです。
えっ、漬物さんって帰国子女だったんですか!?
返信削除ぴすけは去年まではソパ・デ・アホを狂ったように作ってましたw汎用性ありますよねぇ。
もう子女って年じゃあありませんが、一応そういう分類になります。
返信削除ソパ・デ・アホ、美味しいですよね。にんにく大好きっ子な私としては大量に作ってストックしておきたいくらいなのですが…平日は食べれませんしねぇ。
トーストを浸してたべてよし、ご飯に入れておじやにするもよし、少し煮詰めてスープパスタにしても良し。あれほどの汎用性を誇るスープは世界に類を見ないと私も思ってますよー。